活動の流れ
2012年6月~ 住民と学生との協働による道づくり
平田村にある砂利道の生活道路をコンクリート舗装して、住民の皆さんが通行しやすく、大雨が降っても砂利が流されて通行できないようなことがないように舗装しました。この道づくりは村民・役場・大学・建設業の4者が協働で道づくりをし、それぞれ4者にもメリットがある、という画期的な取組みです。
どうして、住民の手で道をつくるの?
一般的な公共事業では自治体から建設業者に発注して施工します。でも自治体から直接住民に依頼して資材を提供し施工すれば費用は1/3~1/5に抑えることができます。






4者が協働で行うことでwin-win-win-winの関係が生まれます。今後も、平田村でこの道づくりが行われます。道づくりで皆さんにお会いできることを楽しみにしています




2013年1月~ 橋の名付け親プロジェクト
道づくりでは地域のおじいちゃん、おばあちゃんに参加して頂きましたが、若い人にも参加してほしいという思いから、小学生を対象に橋の名づけ親プロジェクトを実行しました。今までは「33号橋」のように番号で呼ばれていましたが、番号橋に名前をつけてもらうことで橋に愛着が湧くはずです。
親の気持ち子供たちが名前を付けた橋は地域で大事にしようという気持ちに繋がり、「地域で守る」という意識が生まれるはずです。

蓬田小学校には「33号橋」の名付け親に、小平小学校には「72号橋」の名付け親になっていただき、それぞれ「きずな橋」、「あゆみ橋」という素敵な名前を付けていただきました。



どうして「橋」なの?
それは、「橋の少子高齢化」の時代を迎えるから。あまり知られていませんが、日本よりインフラの整備が早かったアメリカでは既に死亡事故に結びつく老朽化による橋の崩落事故が起きています。
出典:2007年8月1日、AP/アフロ

橋の維持管理にかける費用もばかにならず、将来、平田村のような地方の市町村では自治体だけでの橋の維持管理は難しくなることが予想されます。自分達で使う橋は、できる範囲で自分達で守っていく体制作りが重要になってきます。少しずつ、近所にある橋に少しでも興味・関心を持つきっかけになって欲しいと思い、橋の名付け親を実行しました。

※出典: 国土交通省国土技術政策総合研究所資料 第693号,2012 平成23年度道路構造物に関する基本データ集

取組の背景
2012年12月2日 笹子トンネル崩落事故

笹子トンネル崩落事故後の動き
年月 | 内容 |
---|---|
2012.12 | 笹子トンネル崩壊事故 |
2013.2 | 道路に関する総点検実施 |
2013.11 | インフラ長寿命化計画の策定 |
2014.6 | 道路橋定期点検要領 |
国土交通省が発表した道路橋定期点検要領概要
・橋梁に関する知識及び技能を有する者が行う。
・点検や補修内容等を記録し、使用期間中は保存する。
・災害等、必要に応じて点検する。
・定期点検に加え、日常的な施設の状態の把握をする。

しかし…
近接目視により、詳しく手厚い点検が行われるため、きめ細やかな維持管理ができるようになります。一方で5年に1回の近接目視という初の試みにも不安を抱え、試行錯誤しながら手探りで定期点検に対応している状況です。国土交通省道路局の調査では2013年10月時点で橋梁点検要領を作成済みの173市町村のうち8割が遠望目視点検を採用しているのが現状であることを考えると、急に近接目視点検に変更することに抵抗を示す自治体があって当然です。


5年に1度の定期点検でさえ自治体は不安を抱えているのに、定期点検に加えての日常的に橋の状態まで把握するのは難しい。本当に5年に1回の点検だけで十分なの?
お散歩や通勤通学で使う橋は自分たちで維持管理できないのか!橋の歯みがきや日常的な点検は可能な限り住民でやってみよう!
2015年7月~ 平田村タイアッププロジェクト発足
道づくり、名付け親、橋守りを経て、今年度から本格的に平田村を舞台に大学と地域住民とでタイアップし、研究に取り組むプロジェクトです。「インフラ長寿命化」、「インフラ整備」にスポットを当て、地域に根ざした活動を行っていきます。
住民による橋梁清掃・点検
住民の皆さんで橋の清掃・点検をしようという取組みです。高齢化している橋の管理は自治体ですが、使うのは私たち住民です。普段使っている橋を簡単に清掃したり点検したりして、自分達で橋を守っていきませんか。橋を守ることは自分たちの命を守ることにもつながります。
以下にこれまでのチェックシートができるまでの経緯を示します。